クリスマスと言えば、クリスマスケーキだとイメージする人は多いと思います。
が、ブッシュドノエルや、デコレーションケーキだけがクリスマスの象徴ではありませんよ。
みなさんは、シュトーレンをご存知でしょうか?
最近ではあちこちで見かけるようにはなりましたが、まだまだ習慣として食べている人は少ないかも。
今回は、そんな地味だけど、クリスマスには欠かせない、シュトーレンをご紹介したいと思います。
世界のクリスマスケーキとは?
- フランス (ブッシュ・ド・ノエルは、フランスのクリスマスケーキとして有名ですね。丸太のカタチをしたケーキにメレンゲなどで、マッシュルームなどのきのこを飾ってあります。)
- イギリス (クリスマスプディングというケーキを、何か月も前から作ります。もっちりとしたケーキには、フルーツやナッツがどっさりと入っていて、数か月かけて熟成させます。クリスマス当日には、そのケーキにブランデーをかけてフランベするのが一般的ですよ。)
- イタリア (パネトーネと呼ばれるブリオッシュ系の菓子パンが有名です。特別な酵母を使用して作られたパネトーネは、一か月くらい前に購入して、クリスマス当日まで大事に食べます。)
- オーストラリア(リングのような、特殊な型に入れて焼く、クグロフと呼ばれる、アーモンドやレーズンの入ったブリオッシュが有名です。)
代表的なものだけでも、これだけあります。
ここに述べたケーキやパン類は、アメリカでもスーパーなどで売られていましたので、私にもなじみ深いものばかりです。
あれこれ買ってきて、少しづつ食べながら、クリスマスへの期待感を高めていくというわけですね。
また、クリスマスには、北米中心にエッグノッグと呼ばれるものが売られます。
牛乳、クリーム、砂糖、溶き卵などで作られ、味はミルクセーキのよう。
これにシナモンやら、ナツメグをかけて、ホットで飲みます。
大人は、ラム酒やブランデーなどのアルコールが入ったものも飲みますよ。
クリスマス、シュトーレンとは?
各国と同じように、ドイツでは、クリスマスにはシュトーレンが欠かせません。
日本では、シュトーレンと申しますが、ドイツ語読みだと、「シュトレン」らしいですよ。
なんでも、ドイツ語で「坑道」を意味するとか。確かにトンネルのような形ですよね。
ナッツやドライフルーツがふんだんに使われた、ずっしりとした焼き菓子です。
表面にはこれでもかというほどの粉砂糖が、まるで降り積もった雪のように見えます。
こちらのお菓子も、一か月前くらいから薄く薄く切って、ゆっくりと召し上がって頂くものです。
作り立てよりも、日数が経った方が、よりしっとりとして、味わいが出てきます。
そんな変化を楽しみつつ、いただくのが醍醐味というものですよ。
デパ地下でも、それぞれのお店が工夫を凝らしたシュトーレンが売られています。
結構高いものも多いのですが、内容が充実したものほど、材料費がかかるので、仕方ありませんね。
シュトーレンは、ドイツでも、地方に寄り色んな作り方があり、ほぼ「パン」と呼べるようなものから、限りなく「お菓子」に近いものまで様々です。
私は、「マジパン」が入った、しっとり感のあるシュトーレンが好きなので、出来れば、買うときはお店で確かめるようにしています。
オランダのシュトーレンにはほぼ全部にマジパンが入っているとか。
日本には、案外と入っていないものが多かったりしますが、あれば是非お試しくださいね。
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シュトーレンの召し上がり方
まるで布にくるまれた幼子イエスのようにも見えるという、このシュトーレン。
さきほど述べたように、クリスマスを待ちわびながら、少しずつ、うすーくスライスして食べるのですが、このとき、端っこから切ってはいけません。
中央をすっぱりと切り、そこから外側に向かってスライスするのが流儀です。(そこが大事)
その日に食べる分を切り取ったら、2つのシュトーレンの切り口を合わせて、乾燥しないようにラップで包みます。
その上からアルミホイルで巻けば、もっといいかも。
徐々に熟成され、ドライフルーツの甘さや、生地が慣れてくるほどに、味わいが生まれます。
そう、買うなら今ですよ。(笑)
クリスマス当日に最後の一切れを召し上がるまで、ゆっくりとゆっくりと楽しんでくださいね。
KALDIで見つけた、ドイツ、オーベル ミニアップルシュトーレンを実食レビュー!
こういったものは、輸入品がまずは安心です。
なんちゃってではない、本場の味が試せますので。
アーモンドや、レーズン、アップル、ヘーゼルナッツ、レモンピール、オレンジピールなどが、ふんだんに入っています。
残念ながら、マジパン入りではありませんでしたが、中身は充実しているようですね。
ざっくりと半分に切れば、こんな感じになっています。
レーズンや、ナッツがザクザク入っているのが、よくわかりますね。
これをさらに薄くスライスします。
レーズンやピールの良い香りが漂って、気分も上がってきますよ。
こんな風に、ちょっとボロボロとしてしまうのですが、薄くスライスして楽しむのが本場流ですね。
生地自体は、パンのような食感ですが、レーズンやナッツ、フルーツピールなど、それぞれの味を楽しむことが出来て、とても濃厚な味わいです。
これが、また少しずつ、時間が経つほどに変化して、生地と中の素材が慣れあってくるのです。
外側の粉砂糖の甘さは、まったく気にならないほど、酸味や香りがあって、大人の味ですよ。
決して華やいだイメージはありませんが、ひそかな楽しみとして、今年のクリスマスから始めてみてはいかがでしょうか。
一本 538円(税込み)
まとめ
クリスマスケーキを召し上がる方は多いかと思いますが、ひそかな楽しみとして、今年は新たな試みをしてみませんか?
ドイツでは、クリスマスまでに食べるシュトーレン(シュトレン)と呼ばれるケーキがあります。
粉砂糖にくるまれた、不思議なそのケーキの中には、ナッツやレーズンなどがふんだんに仕込まれています。
このケーキは、ゆっくりとゆっくりと、クリスマスを待ちわびながら食べるもの。
お待ちかねのクリスマスまで、カレンダーをめくるだけでなく、こんな楽しみもあって良いですよね。
是非お試しください。