京阪宇治駅の真正面。宇治抹茶の老舗、通圓(つうえん)です。
創業はなんと1160年(永暦元年)という老舗中の老舗。
世間で抹茶と言えば、宇治抹茶が本命。そんな宇治にある本格派の宇治抹茶スイーツを食べてきましたよ。
今回は通圓(つうえん)ならではの味をご紹介いたします。
見出し
通圓(つうえん)について
(出典 通圓公式ページ)
通園茶屋の歴史は、平安時代にさかのぼります。
元祖は源頼政の家臣だったとか。
宇治川の合戦(治承4年)の際には、初代通圓は、主君源頼政の後を追い、ともに討ち死にを遂げています。
その後子孫代々、通圓の姓をを名乗って、宇治橋の橋守を仰せつかっていたと伝えられます。
のちに、京都から奈良に行き来する人たちに茶を差し上げるようになったのが茶屋の始まりです。
なんと日本で一番初めに茶の商いを始めたお店らしいですよ。
しかも、7代目は、とんちで有名な一休さんと親交があり、和尚一休さんは、「一服一銭一期の泡」としたためた書を贈り、初代通圓の木像を作ったという話です。
(引用 通圓公式ページ)
なんだか、すごい歴史ですね。
余談ですが、私の父方の祖先は、源の義経の家臣、「扇の的」に出てくる那須与一に関わる人間だったと聞いています。
ちょっとシンパシーを感じるお話です。(笑)
宇治茶のこと
(引用 通圓公式ページ)
鎌倉時代に栄西禅師が宋から持ち帰った茶の種子を明恵上人が撒き育てたのち、茶の普及のために宇治に移植したことに始まるとされます。
宇治川がもたらす川霧・豊かな土壌・自然条件・製茶技術の高さによって、生産量は多いとは言えませんが、上質な茶を生産し、日本の代表的産地となっています。
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お茶の種類
抹茶
一番茶の新芽が伸びたころ、茶摘みの20日以上前から茶圓に覆いをかけ、日光を遮った状態で作った、柔らかい芽。
その芽を蒸した後、揉まずに乾燥させ、茶臼で挽いたものが抹茶です。
玉露
抹茶と同じ方法で摘んだ柔らかい芽を、揉みながら乾燥させたものが、玉露です。
煎茶
覆いをしない露天圓で育てた新芽を蒸した後、揉みながら乾燥させたものが煎茶です。
かりがね
主に玉露を選別したときに出る茎の部分を中心にブレンドしたものです。
ほうじ茶
一番茶の葉の大きなものや、二番茶を強火で炒って、香ばしく仕上げたお茶です。
玄米茶
下級煎茶や。かりがねに炒った玄米を混ぜたお茶です。
このように、並べると、いかに抹茶が貴重なのか良くわかると思います。
買うとなれば、びっくりするほど高いお値段の抹茶ですが、それだけ手のかかったものですから、仕方ありませんね。
抹茶は、お茶の成分全てを摂ることが出来るので、栄養価も高いですよ。
通圓(つうえん)のスイーツについて
通圓のスイーツメニューは、こんな感じです。
茶団子や、パフェ、あんみつ等に、抹茶ぜんざい、抹茶わらび餅などが並びます。
茶だんごにお抹茶を頂くのが、昔ながらの一番オーソドックスなカタチかと思います。
ただ、茶団子が結構小さい。(笑)
あっという間に無くなりそうなので、セットで抹茶ぜんざいについているものにしました。
パフェを頂くには、ちょっとヘビーだったので、今回は抹茶わらび餅を追加しています。
通圓(つうえん)のさわらびセット(抹茶ぜんざいセット)を実食レビュー!
こちらが「さわらびセット」、抹茶ぜんざいと茶だんごのセットです。
木の愛らしいスプーンがついてます。
まずは、温かいお抹茶をすくって、一口いただきました。
すると、これが点てたお抹茶そのもの。
お抹茶と茶団子のセットと変わりなく、お抹茶そのものも楽しめます。
恐る恐る中をかき混ぜると、中から白玉が出てきました。
もちろん粒あんもごっそりと入っています。
白玉が沈み込んでいて、抹茶色なので、良く分かりにくいかもしれませんが、3つくらいは入っていました。
中の粒あんを崩しながら、スプーンに餡と抹茶をすくって食べるようです。
粒あんの甘さとお抹茶の苦みが融合して、これぞ「抹茶ぜんざい」。
どこぞの喫茶店で出てくるような、抹茶の味をつけたような緑の抹茶ぜんざいとは、趣が違います。
ちょっと感動できる、本物の味ですね。
これは、うちの近くの一つ星蕎麦屋の「そばがきぜんざい」に匹敵するような驚きです。
本物でしか出来ない味だと言えるのではないでしょうか。
さて、その横に添えてあった茶だんごですが、こちらは超やわらかい。
甘味を極力抑えてあり、渋い茶の味付けになっています。
濃い緑の茶団子は、あっさりとして、いくらでも食べられそうでしたよ。
お茶の風味を感じながら、ゆっくりと召し上がって頂きたい茶団子です。
さわらびセット900円(税込み)
通圓(つうえん)の抹茶わらび餅を実食レビュー!
抹茶のわらび餅に、お抹茶粉、黒蜜が付きます。
柔らかく、とろっとしたわらび餅は、そのままだと少し頼りない味なのですが、お抹茶粉をかけると激変して風味が良くなります。
黒蜜は甘さの加減を見ながら加えてください。
少しびっくりするほどの量をかけましたが、これでも丁度良い加減です。
きなこではなく、抹茶粉を十分に味わうなら、どばっとかけてください。(笑)
抹茶の風味が存分に味わえ、鼻を抜けていくお茶の香りに浸りながら、とろとろのわらび餅を食べる。
私は黒蜜も沢山かけましたが、抹茶粉だけでも美味しく召し上がれますよ。
ちょっと温かさを感じられるような春日だったので、この抹茶わらび餅は最適な味でした。
抹茶わらび餅 670円(税込み)
この抹茶わらび餅は、お抹茶とセットでも召し上がれます。
お抹茶と抹茶わらび餅 1000円(税込み)
お煎茶と抹茶わらび餅 970円(税込み)
上抹茶と抹茶わらび餅 1170円(税込み)
ちなみに、上抹茶は、「満天」という30グラム4320円もする最高級品を使用していますので、その味は確かなものです。
これからもっと温かくなると、パフェ、あんみつなども試してみたいところですね。
テイクアウトで、抹茶ソフトなどもあります。
お店情報
京阪電鉄の宇治駅の真正面。宇治川沿いにあるお店が、通圓(つうえん)です。
住所:京都府宇治市宇治東内1番地
電話:0774-21-2243
営業時間:9:30~17:30(年中無休)店舗は本店のみ。
まとめ
宇治抹茶の原点。長い歴史を刻む老舗中の老舗、「通圓(つうえん)」
常に品質を守り抜き、決して妥協しない味がここにあります。
支店を置かない、本店のみで味わえるスイーツも格別です。
茶屋の外は宇治川が流れる、素晴らしい場所でもあります。
本格派のお抹茶が、リーズナブルなお値段で楽しめ、老舗ながらスイーツも充実していますよ。
おすすめは、抹茶ぜんざいです。
抹茶とぜんざいと、二度楽しめる、その絶妙な味を是非お確かめください。
お土産には、抹茶甘食なども販売しています。